IMG_8784


 

針先が魚の口など何かにぶつかったとき、実際どうなるのか?


さて、どうやって調べようかと考えて、指先でやることにしました。


人体実験です。


FullSizeRender


 

指先なら「痛み」という官能検査もできます。


FullSizeRender


実験に使ったのは左から、キス競技用、投げキス針7号、10号、大キスS、ハゲ針、チヌ針



刺さりにくく、

バレやすい針

 

結論から言えばキス釣りの場合「競技用」とアスリートキス、これらが構造的に刺さりにくく、バレやすい針です。

 

まず、普通のキス針を指に当てて引っ張ると指先にチクッとした痛みが走ります。


FullSizeRender


このままぐいっ!と引っ張っると針先がしっかりと刺さるのが想像できますね!しかし

 

キス釣り「競技用」針を指に当て、引っ張ると、針は横を向き、針先は外に逃げていきます。


IMG_8786



針先の向きと引っ張る方向が合っていないので、刺さりにくく、掛かりにくいことが分かります。


指も針先が横向きに当たっているので、一点に力が掛からず鈍い痛みしか感じません。


それでも無理やり引っ張ったら、針の「面」で指先を押し潰すように力が掛かり、傷口は粗くザックリと大きくなるでしょう。


ゆえに競技用のようにチモトと針先が離れている針は、構造的に掛かりにくく、バレやすいと言えそうです。



それでも掛かりやすい針


では同じようにチモトと針先が離れているチヌ針はどうでしょうか?

 

こちらは競技用と違って、引っ張るとチクッとします。


IMG_8788



なぜかと言うと、針先がネムっている(内側に湾曲していること)からです。


キス釣りの競技用と同じように針は横を向きますが、針先が内側を向いているので、上手く刺さる構造になっているのですね。


さらに引っ張れば、針先はぐるん、といやらしく内側に回転しバレにくいと予測できます。


さらにいやらしハゲ針はこんな感じです。


IMG_8783


激しく針先がネムっているので、掛かった直後のぐりん、と深く刺さる感じ、背筋がゾクっとします。


ネムリ針というのは単に根掛かりを抑制するだけのものでは無いことが分かりました。


 

いろいろな針で試す

 

もう一度、普通のキス針に戻ります。

よくよく見るとキス針でも針先はわずかに逃げていきますが、最も痛みを感じたのはこのキス針10号でした。


IMG_8785



多分ですが適度に中心軸をズラすことで掛かりやすさを上げているのかと思います。


次に大キスSでやってみます。

こちらはほとんど針先は逃げず、針先にしっかりと力が入ります。


IMG_8787


大キスは、大きなキスだけでなくマダイなど夜のゲストにも対応できるように、しっかりと飲ませた後の刺さりの良さ、貫通力が強化されていると理解できます。


同じキス針、同じ種類でもメーカー、商品によって差がありそうです。


btとしてはキス針をベースに針先が少しネムっている針があったら面白いかな、というのと、アスリートキスみたいな針先が外を向いた針はやはり使えないと感じました。


針先が外を向いている限り、スレでも飲み込ませても、構造的に掛かりやすい訳がないでしょう?


アスリートキスは同じ号数でもかなりサイズが小さくてなんかセコイ感じもするし。笑



対象魚の特性、釣り方、時々の状況などさまざまなファクターがありますので、一概に結論は出せませんが、お持ちの針で比べてみると面白いと思います。

 

なお、指に針が刺さってもbtは関知しませんのでお気をつけて。




掛かりにくいのに競技用?


キスの競技用針の特長は、エサが付けやすく、掛かったキスの針を外しやすいこと。


その代わり、掛かりやすさ、バレにくさ、強度は犠牲にしているように感じます。


外しやすいのにバレにくい、なんてことはふつうあるわけありません。

 

「競技」というレアなシーンで、キスの大きな群れを発見し、もうどうやっても釣れるから少しでも数を稼ぐ。


そんなときに使う針なのかと思います。


1匹のデカギスを求めてがんばるbtにはおよそ合わない針なのでした。


 

今回こんな実験をしたのは、少し前デカギスのアタリが連発したのに乗らないことがあったからです。



その時使っていたのが戯れに買った「競技用」。

 

怪しいと思っていた時に村田さんのYouTubeで偶然、掛かりにくい針の話題があったのでヒントになりました。


地獄針の話も面白かったのでおすすめしときます。





「大キス」針そんなに

大きく無い説


Sならそんなに大きくありません。

ピンギスの口にも入ります。


思ってる程キスの口は小さくありません。


ただかなり太いのでお昼に使う人は少ないかも知れません。


太い針の特性は、強度はもちろんですが、底を這わせやすくなる、アタリが明確になる、などがあります。


メリットととして「大キス」を使えばピンギスを避けることができます。


夏になってしまうとキスのサイズは落ちますから、使うなら梅雨時期くらいまでと、水温が25℃を切る9月後半以降、キス釣り好きならひとつ持っておいていいと思います。

 


にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村