IMG_9201

 

読むだけであなたの

釣りがちょっと変わるかも

 

新しいキス釣り「キスキャロ」はとてもシンプルな仕掛けですがシンカーのウエイトやハリスの長さだけでもストラテジックに楽しむことができます。

 

今回はハリスの長さのストラテジーについて整理していきたいと思います。


いつもの実戦シリーズではありませんが、

ストラテジックに釣る思考の起点として

一般論、机上論を知ることは決して無意味ではないと思っています。


これを読めば、週末あなたの釣りがちょっと変わるかもしれませんよ。


IMG_8195



エサはナチュラルに

動く方がいい?

 

ハリスの長さについてはいつも同じか、なんとなく長い方がナチュラルで良さそう?、そんな感じではないですか?


いや市販仕掛けの人が多いのかな?


実はキャロライナリグにおいて、ハリスの長さはとてもとても重要で、面白いところなんですよ。

 

ここからはイメージしやすいようにロングはハリス150cm、ショートはハリス15cmとちょっと極端に想像しながらお読みいただけば理解が早いと思います。


 

イマジネーションはとても大事です。


FullSizeRender




メリットばかりではない

長いハリス

 

釣り場で見ていると上手い人、よく釣る人に長いハリスが多いように感じます。


1mとかもっととか。


そして人が釣らないシブい日でもしっかりとキャッチしてくる。


ところが真似してもイマイチ釣果の違いが実感できない。それは

 

長いハリスで「重視すること」が分かっていないからかもしれません。


 

答えに行く前に長いハリスのデメリットから説明します。


 

ナチュラル=アピール弱い


ご想像の通り長いハリスはナチュラルにエサが動きます。


これは海中でシンカーとエサが離れていることで、キュッとシンカーを動かしてもエサに動きが伝わるのが弱く、遅くなるからです。


ということはですよ、ナチュラルな長いハリスはキスを警戒させないメリットはあるものの、逆に言えばアピールは弱い仕掛け、とも言えるわけです。



アタリが取りにくい


長いハリスは当然アタリも弱くなります。


どうせあんたはアワセないだろ、という声も聞こえてきますが(笑)大型のキスはもぞもぞとした前アタリや小さくコンと小さくアタることもあります。


その時、仕掛けを変に動かさない、送り込むなど対処のマインドセットが要るのですが、ハリスが長いと前アタリが分からずにデカギスの追撃を逃していた、なんてことも起こりそうです。


反対に気付かなくてよかった、ということもありますけど。🤫




フッキングしにくい


長いハリスはふわふわとナチュラルなのでキスがエサを咥えても違和感を感じにくくなる反面、反動力も弱くフッキングは甘くなりがちです。

 


投げにくい


リーダーを矢引(約80cm)でとってその先に1ヒロ(約150cm)のハリスがあると、ロッドのトップガイドから2m以上糸がたれることになります。


できればリーダーは出して投げたいですからね。


長いハリスの時は、長い竿が必要になり一般的なルアーロッドではとても投げにくくなります。


 

ピンポイントを

見誤りやすい


キスキャロはシンカーから伝わる感触で、底が砂なのか、岩混じりなのか、シモリや海藻があるのかを察知してポイントを特定していきます。


IMG_9207




大型のキスは岩やシモリ周りの砂地に、有意に着くことから、キスキャロは昼間でも大型だけを狙って釣れる有力なメソッドと言われています。

 

ところがシンカーとエサの間に長い距離があると、岩のど真ん中にエサがあるのに砂地を攻めてるつもりになる、そんな錯覚に陥ることがあります。


IMG_9200


 

ストラクチャーは「タイト」に攻めるのがコツで、直撃すればベラ、チャリコ、ハオコゼの餌食になる可能性も高くなります。


 

良さそうに見える長いハリスも、いいことばかりではなさそうです。

 

 

では、なぜタフなコンディション、キスが少ないとか、活性が低いとか、そんなときにわざわざアピールの弱い長いハリスを採用する人が多いのでしょうか?


 

ポーズ重視で活きる

長いハリス

 

キャロライナリグの定番アクションにポーズ(動かさない)がある、と言ったらあなたは想像つきますか?


置き竿ではありませんよ。笑


キャストしてシンカーが着底した後、軽いエサは遅れてフォールしていきます。


長いハリスはそのふわふわした時間を長く取れるのです。

 

すなわち長い時間エサをアピールできるのが長いハリスのメリットです。


IMG_9199


 

ですのでシンカーが着底した後や、仕掛けを動かした後の「ポーズ(動かさない時間)」をしっかりとる。


これが分かっていないと長いハリスのメリットは活かせないし、ストラテジックな釣りとして面白くないのです。


魚は落ちてくるエサに反応すると聞いたことがあると思います。


また実戦でも、着底後にまだ仕掛けを動かす前なのにいきなりアタる、そんな経験した人も多いはずです。


そのシチュエーションを意図的に引き延ばしていく、それが長いハリスの要諦となるストラテジーです。



フォール&ポーズと理解する


長いハリスとセットで「タテのアクション」リフト&フォールを入れることが多いのもそのためです。


おれはアクションさせてるんだぜ、と実感できるリフトより、その後のフォール&ポーズが重要と理解できたら、あなたの釣りがより面白く、変わるはずです。


さらに、ハリスを比重の小さいナイロンにしたら、とかシモリウキを針につけたら、とか針を軽くしたらとか、発想は無限に広がっていきますね。



ポーズとステイの違い

 

ところでポーズと似た言葉に、ステイがあります。

一緒のような気もしますが、、、

これはbtの感覚も含まれていますし、多分完璧な答えではないのですが、ステイはボトムで仕掛けを止めている状態、ポーズはそれ以外のレンジで間を作る行動、と分けて語られることが多いように感じます。

ちなみに中層で止める、漂わせるのはサスペンドですが、もっともっと長いハリスにすれば近いことは可能です。

大物は底よりやや上にいる、なんて話も聞いたりします。

ですがポーズやサスペンドはルアーやエサの状況を"想像"する必要があり、少し経験のいるテクニックになることは確かです。

 

長いハリスには他にも玄人っぽいメリットがあります。


 

針だけチェンジできる


長いハリスには、針先が鈍ったら針だけ巻き直しても長さにまだ余裕がある、そんなメリットがあります。


釣れるキスのサイズが想定と違う時、針を替えて対処することもできます。


初心者からすると釣り場で針を結ぶのは大変そうに感じますが、慣れれば1分かかりません。


針を結ぶくらいYouTubeでも見て、逃げずに練習して欲しいと思います。


針先の鋭さが他の些細なことよりよっぽど大事なのは、分かりますよね。



時間を稼ぐ、

早アワセを回避する


キスも20cmを超えてくるといきなりズドン!と強烈にアタって来ます。


その時、やっちゃいけないのが大きくアワせることですが、少なくとも竿は動かさないか、できれば送り込みたい、でも遅れてしまうこともある。


そんな時長いハリスは、ほんのわずかだけど時間を稼いでくれます。


またアタリを取りにくいデメリットは、早アワセ回避につながることもあるのは先に少し述べました。


 

どうですか?整理して考えれば、長いハリスのフォールとタテのアクション、面白そうで、やってみたくなるでしょう?


 

 

短いハリスは表裏の関係


さて反対に短いハリスですが、長いハリスと表裏の関係になりますので、すでにおよその説明はついているかと思います。


ただ以下のような視座は常に持つようにしてください。


長いハリスでポーズが有効な手段なら、短いハリスは速く底を取れる、ストラクチャーに沿ってエサを動かせる、それもまた有効なシチュエーションがあるはずだ、と。


また、最近はナチュラル重視でハリスを長めにとり、軽いシンカーで静かに釣ることをよしとする傾向が強いのですが、キスの音や砂煙に反応したり、好奇心の強い特性には目を瞑りがちです。


そんなことから今後検証すべきはアピールを重視した短いハリスの釣りではないかとも思っています。


参考に「ハリスのないキャロ」とも言える(いえんか)テキサスリグをキス釣りに使った記事があります。


興味がありましたらご覧ください。




もっと重要視されるべき

ハリスの長さ


一般的には、高活性時は短いハリスでどんどん釣っていく、タフな状況では長いハリスでスローに誘うことになります。


短いとは15cm〜45cm、長いとは1m前後です。


シンカーサイズ、ハリスの太さ、針の数、大きさ、エサの種類、大きさ、仕掛けの動かし方、それらには気を使っても、ハリスの長さは変えない人が多いですね。


ぜひ一度、今までとは違うハリスの長さを試してみてください。


 

btスタイルは短いハリス

 

実はですねbtはどちらかと言えば短めのハリスを好みます。


それは「タイトな釣り」「速い釣り」が好きだからです。


アタリが多くはない時も、だいたい60cmですが、それでも流行に乗って超長くしている感覚です。



ストラクチャーにタイトに仕掛けを入れ、ズドン!という釣りはまるで穴釣り。


FullSizeRender


 

過去はズルズル(キャロではドラッキングと言います)足元まで丁寧に引っ張ってましたが、最近は狙ったピンポイント周りを探って、アタリが無ければ回収してキャストし直すことが増えました。



 

それにはシンカーがエサに近い、投げやすい、乗りやすい、短いハリスが向いているのです。


ベイトキスキャロに可能性を感じるのもその筋だと思います。




サイズのアベレージで言えばbtは須磨海岸ではトップクラスです。


それは短いハリス、デカい針、デカいエサ、徹底したストラクチャーのトレースに下支えされていると信じています。


IMG_7126




使い分けながら

マイスタイルを創る

 

みなさんはまずはいろいろ試してみて、ご自身のスタイルやパターンを作ってください。


スタイルにこだわるのも面白さなら、こだわらないのもなかなかお洒落だと思いますよ。


バス釣りやルアーフィッシングに人気があるのは、幅広いメソッドがあって、必ずしも簡単ではないが好きなメソッド、釣れるけど嫌いなメソッド、心を満たすメソッドなど、それらを行き来できるところだと思います。


獲ってなんぼ、と釣果に偏りがちなエサ釣りの世界にあって、ストテジックにキス釣りを楽しむ。



そんなキスキャロをみなさんと一緒にもっと掘り下げ、本流のキス釣りとはまた違う深みや文化を創っていけたら、と考えています。



ハリスには

こだわらないbtチョイス


ハリスって高いんですよね。

大物釣りならいざ知らずbtは安いフロロを使ってます。


扱いやすくトラブルが少ないのがフロロを使う理由です。



にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村